相続税について考えたことはありますか?そもそも相続税の手続きは、どのように行ったら良いのでしょうか。
もしも預金口座の口座名義人である方が亡くなられると、その後、口座名義人の遺族や遺言執行者によって預金相続のために手続きを行わなければなりません。
また、手続きの方法について分からないという方のために、ここでは預金相続の流れについて解説します。ぜひ参考にしてください。
預金相続の4つの手順

ここでは、預金相続のための手順を4つご紹介していきます。
手続きを申し出る
まず最初に行うべきことは、口座名義人の方が亡くなられた際、一度金融機関に連絡を行いましょう。その際、相続手続きについての方法を教えてもらえます。また、たとえ遺族であっても、亡くなられた被相続人の預金口座の入出金について制限されるため注意しましょう。
必要書類を準備する
口座名義人の預金を相続する際は、必要書類の準備が必要です。この時、被相続人の遺言書、遺産分割協議書、家庭裁判所による調停調書や審判書などの必要書類を提出しなければなりません。そのため、取引を行っている金融機関に直接問い合わせを行い、確認するようにしましょう。
書類を提出する
必要書類がすべて揃ったら、次は、取引金融機関が指定する相続手続書類等に依頼を行う内容を記入しましょう。そして、相続人となる方の署名捺印を忘れないようにしっかりと確認を行い、金融機関に書類を提出します。
払い戻しの手続きをする
相続手続きに必要となる書類提出を行った後は、取引金融機関が相続人に対し、被相続人の財産について払い戻しの手続きを行います。この時、即座に口座へ振込を行われるのではなく、手続きのために数日必要となることも多いことを知っておいてください。
預金相続で覚えておきたいポイント6つ

ここでは預金相続で覚えておきたいポイントを6つご紹介していきます。
預金相続には名義人の変更が必要
預金相続を行う際は、被相続人の預金口座名を相続人の名前に変更する必要があります。相続人の名義に変更できた後は、解約を行い現金化する、あるいは名義変更の後、そのまま被相続人の預金口座を引き継ぎ、利用することも可能となります。
名義変更には1週間ほどかかる
預金口座を被相続人から相続人へ変更する際は、必要書類を金融機関に提出した後、金融機関側が被相続人と相続人についての相続関係の調査を行う、また書類確認のために1週間ほど時間がかかります。書類不備の場合はさらに時間がかかってしまうため、必要書類はすべて揃えて窓口へ申込を行いましょう。
名義人変更手続きは弁護士が代行できる
預金口座の名義変更を行う際は、多忙のあまり金融機関へ度々足を運ぶことができないという困難な状況にあることもあるでしょう。その場合、相続税関係の専門家でもある弁護士に代行依頼することも可能です。その際の依頼費用は発生しますが、すべてスムーズに行うことができるでしょう。
預金の名義変更手続きは、知識や経験がない人にとっては煩雑な内容です。書類をそろえるだけでも一苦労ですし、何度も金融機関に出向いたり、仕事をしている人にはなかなか難しい面があります。
そこで、この手続きを専門家に代行してもらうという方法もあります。
元々、相続税の関係で税理士に手続きを依頼していた人の場合、口座の名義変更を依頼すると、提携している行政書士や司法書士と協力して、不動産登記や各種書類の提出、名義の変更などをすべて手配してもらえます。名義変更だけを依頼する場合には、弁護士や司法書士に相談してみるとよいでしょう。
名義人変更手続きは司法書士が代行できる
預金口座の名義変更手続きは、自身で行うことができないなど、様々な理由から、司法書士へ依頼することも可能です。司法書士に依頼することでその他、相続関連に関わる不動産の名義変更なども請け負ってもらえるため、司法書士へ依頼するのも方法です。
名義人変更手続きは税理士が代行できる
預金口座の名義変更手続きは、自身で行うことができない場合は、税理士へ依頼し代行してもらうことができます。そのため、自身の都合や仕事の都合によってどうしても口座名義の変更が行えない場合は、税関連に詳しい税理士へ代行依頼を行いましょう。
名義人変更は故人が亡くなってから10ヶ月以内に
預金口座の名義人変更を行うことに対して、期限は設けられていません。しかし、相続人の間で遺産分割協議がすべて完了した段階で手続きを行うようにしましょう。ただし、相続人が相続税の納付義務を知った日の翌日から10ヵ月以内に申告を行い、相続税を納付しましょう。まだ先のことだと思っているとつい忘れがちになってしまうため、早めに手続きを終えておくと安心です。
預金相続をするには時間と手間がかかる

被相続人の預金口座を相続する際の一連の流れについてご紹介しました。相続を行う際は、被相続人が保持している預金口座などの名義変更を行う必要があります。
必要書類を提出し、名義変更には1週間ほどかかるため、意外にも時間も手間もかかってしまいます。そのため、弁護士などの専門家に依頼しスムーズに名義変更を行うと良いでしょう。